いくつかの動物園飼育員の採用試験では、作文や小論文などが課されています。

これまで数名の方から作文、小論文対策について質問を受けたこともあり、あまり作文・小論文試験対策は万全だという方は少ないのではないかなと感じます。
 
そこで私の経験も踏まえて、作文・小論文試験対策について書きます。
参考にしていただければ幸いです。
 

1.作文・小論文の試験で求められていることは?

 
作文や小論文の試験では、テーマに対する受験者の考察力、表現力、論理的思考などが求められています。
作文はテーマに沿って自由に書く文章です。
一方、小論文は問題提起や主張をおこない、自分の意見や考えを論じる文章です。
 
受験先によっては、作文と論文が混同している場合もあるので、課題テーマをよく読んでから、どちらの文章を書けばよいかを吟味しましょう。
 

2.どんなテーマが出るの?

作文試験の場合は、自分の経験を中心としたテーマが多いです。
 
・自分の失敗談
 
・これまでの人生で一番達成感を感じたこと
 
・目指したい職員像
 
・これまでの経験を仕事にどう生かすか
 
・余暇の過ごし方
 
・自分の長所と短所
 
小論文の場合はもっと具体的なテーマが多いです。
 
・○○動物園が今後、よりよい動物園として発展していくために改善すべきところは何か
 
・今後の動物園に求められる社会的役割について、自分の意見を述べよ
 
・当園に新しく飼育すべき動物を挙げ、その理由と導入するメリットを述べよ
 
・市民に愛される動物園づくりに必要なことは何か
 
さらに自治体直営の動物園の場合、他の職種と同様のテーマが課される場合もあります。
 
・より多くの方に本市の良さを伝えるためにはどうすれば良いか
 
・少子高齢化社会に対して、地方自治体が担う役割は何か
 
・これからの公務員に求められるものは何か
 
自治体によっては、過去のテーマを採用試験情報に掲載していることもあるので、試験前に確認してみましょう。
 

3.私の作文・小論文対策

〇基本ルールを再確認し、失点を防ぐ
 
まず最初にするのは作文・小論文の基本ルールを押さえましょう。
 
・「です・ます」と「だ・である」を混ぜて使わない

・文字数は最低でも8割以上書く(目安は9割以上)

・誤字や脱字に注意する

・テーマにそった文章になっているか

・(小論文の場合)自分の主張だけでなく、客観的な理由や根拠を示しているか
 
・・・等々
最近は、文章を書く機会が無くなってきているので、いつの間にか忘れてしまっている方はいませんか?
些細なミスでも減点につながってしまうことが多いので注意しましょう。
 
 

〇良い文章の書き方を真似する

良い文章を書くための近道は良い文章を読むことです。
 
お手本になるような文章は、対策本に例文として書かれています。
(むしろ書き方だけでなく、そうした良文が多いものほど対策本としてはおススメです。)
 
読んだ後は、文章構成や使えそうなワザ(接続詞の使い方や表現など)をよく確認します。
 
こうしたポイントを押さえた書き方を真似ることで、より良い文章が書けるようになっていきます。
 
本来であれば、何回も書いて、添削してもらって技術を磨いていくのが一番良いです。
 
しかし、動物園飼育員の採用試験は多種多様にわたり、作文・小論文試験だけに多くの時間を割くのは得策ではありません。
 
作文・小論文はポイントを押さえることができれば、合格ラインの文章がかけるようになるので、他の試験対策に時間を割きたい方は、積極的に良い文章を真似ることをお勧めします!
 
〇時間を測る

これは制限時間のある試験に限った話ですが、作文や小論文試験では時間配分に注意しなければなりません。
 
時間配分でミスしてしまうと
 
・文章構成を考える時間が短く、まとまりのない文章となってしまう
・焦ってしまって、誤字脱字に連発してしまう
・見直しの時間がなく、修正できない。
・決められた文字数より大幅に少なくなってしまう
 
・・・などといったミスを誘発することにつながりかねません。
時間配分をミスしないためにも自分の文字を書くスピードを測ってみましょう。
 
まずは適当なテーマ(例:私が動物園飼育員を志望する理由)で、800字程度で時間を測りながら書いてみましょう。
 
これで求められている文字数を書くために必要な時間がわかります。
あとは残りの時間を文章構成を練る時間、見直しの時間に配分すれば大丈夫です。
 
また、募集案内等に文字数や試験時間が書かれている場合もあるので、事前によく確認しましょう。
 
先に時間配分を想定しておくと、余裕をもって試験に臨むことができます。
 

4.+αで差をつける方法

ここからはさらに点数を伸ばすための方法をいくつか紹介します。
 
〇読み手が読みやすい文章を心がける
 
読み手は必ずしも専門用語に長けている方とは限りません。
 
専門用語が多く読みにくい表現よりも、一般の方でもわかりやすいような表現の方が好まれますし、採点側も採点しやすいはずです。
 
この文章をぜひ試験官に読んでほしい!!という意識をもちましょう。
 
〇丁寧に書く
 
あくまで心象の範囲かもしれませんが、文章内容うんぬんよりも丁寧な文字で書かれていたほうが、書きなぐられた汚い文字よりもいいですよね。
 
字が汚い方は試験時は丁寧に書いた方が良い評価をもらえる可能性が高くなります。
 
また、答案の論文は複数の試験官に読まれるもの(コピーされるもの)なので、しっかり濃い文字で書きましょう。
 
 

〇普段から幅広い情報収集をする

出題内容がどのようなテーマであっても、文章作成するためには、ある程度の知識や情報が必要となります。
 
・社会問題について考えるために新聞やニュースを見る
 
・自治体の情報を確認するため市HPや広報を確認する
 
・動物園に関する情報を知るため、資料や書籍で学ぶ
 
こうした幅広い情報収集が必要です。
これは一朝一夕でできることではないので、普段から習慣つけておくとよいでしょう。
 
また、得られた情報に対して、自分の意見をまとめられるとなお良いですね。
 

〇さりげなくキーワードを盛り込む

面接試験前に、作文や小論文試験がある場合のテクニックです。
 
面接の際には、事前に提出した履歴書や面接カードの他に、作文試験の答案も読まれていることがあります。
 
そのため、作文の内容について、踏み込んだことを面接時に聞かれる場合があります。
(実際、私は聞かれたことがあります。)
 
そのため面接時に聞かれてほしい内容を作文に入れることで、面接官が興味を持って質問してくれるかもしれません。
 
ほんの少ーしの期待を込めて、聞かれたい内容のキーワードを入れておくのも良いかもしれません。
 
良い作文を書いて、うまく面接官を誘導できて、面接でも良い回答ができれば一石二鳥で自分をアピールできますね。
 

5.おすすめ!作文・小論文試験対策本

3冊ほど作文・小論文試験に向けての対策本を紹介します!
やや公務員試験寄りの本ばかりですが、私立動物園や指定管理団体の試験でも通用するかと思います。
 
〇全試験対応!直前でも一発合格!落とされない小論文

多くの小論文試験に対応できる1冊です。
受験生が陥りやすい減点ポイント、採用側から見たポイントがわかりやすくまとめられています。
また、例文やテーマが豊富にあるので、参考にできる点が多いです。
1冊だけ選ぶのであれば、この本で十分かなと思います。
(私の就活時にもこんな本が欲しかった!!笑)

 

〇1週間で書ける!! 公務員合格作文 第6版

とりあえず短期間で身に着けたい、時間がない方におススメです。
ポイントをよく押さえている本なので、良い文章を書くための方法を知りたい方には十分だと思います。
試験会場に持参して、直前に書き方の要点チェックするためにも使える本です。
 


 
〇合格答案はこう書く!公務員試験小論文 頻出テーマ完全攻略
 
公務員試験を受験する方におススメの本です。
幅広い小論文、作文テーマが網羅されているので、ぜひ一読してみる価値ありです。
動物園飼育員志望の方は、社会テーマに疎い方もいるかと思います(え、私だけ??)
いろんなテーマに対応できるように例文も豊富にあるので、とても参考になります。


 
いかがだったでしょうか。
作文、小論文試験で良い文章が書けるように十分対策してくださいね。
皆さんの参考になれば幸いです。


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