〇動物園飼育員の採用試験は受験者層が幅広い
動物園飼育員の採用試験の受験者層は幅広いことが多く、学歴区分や経験者のみといった受験資格に縛りがなかったら、18~35歳程度の人で少ない採用枠を奪いあいます。
どうしてこんなに幅広いのかというと、
少ない採用枠でより優秀な人がほしいから。
学歴や年齢に問わず、入口は広く、試験でシビアにということです。
この現状が理解できてる人はとても少ないです。
試験会場に行って、あれ?なんでこんなにいろんな年齢の方が多いんだ?と戸惑う方もいるかもしれません。
理解してても何か対策してるという人はもっと少ないです。
そこで少しケース分けしてみました(^^)/
※ちなみに試験の設定は
受験資格:動物関連の学校(専門学校、大学等)をを卒業している20歳以上
試験内容:一次試験は筆記試験(教養試験、専門試験)
二次試験は面接
と仮定します。
〇受験者層とその特徴
・専門学校卒(新卒)
受験者層の中では若い方のため、今後の伸びしろのある職員としての採用される可能性がある。
実習が多ければ現場への即戦力としての可能性もある。
一次試験の筆記(教養、専門)でどれほど通過できるかが鍵。
ここで同じ学校の同級生よりも大学卒レベルに標準を合わせられるかが大事。
面接は学校によっては手厚い対策練習があるらしい。
・大学卒(新卒)
ここ最近、受験者層として増えてきている。専門学校に比べて、自由度は高いが独学で勉強しなければならない部分が大きい。
大学の専門が動物学、畜産学を学んでいる人は講義の内容と筆記試験内容がかぶることも多い。
そのため筆記試験には強い傾向がある。
ただ面接では、得意不得意がバラける。
人によっては準備不足、対策不足、情報不足が否めない。
・社会人 (既卒)
年齢は新卒に比べて数年?年上。
そのため新卒以上のレベル(社会人経験など)を求められる。
動物に関わる業種についている方は即戦力として期待されることもあります。
一方、全く動物に関わりのない業種で働いている方は動物に関する経験値が少ないことが大きな弱点です。(そこをどうやってカバーできるかが重要。)
また、年齢が上がるにつれて採用されにくい傾向があります。
社会人の方は基本的に働きながら、試験対策をしなければならないため、筆記試験対策などに時間の確保が難しいこと、また求人や試験が不定期であることから休みを取得して、受験できる試験が限られてしまうことも学生に比べて不利な点かもしれません。
〇どうやって対策を練ろうか?
受験資格、試験設定は上記のものと同じとします。
一次試験 筆記試験(教養試験、専門試験)
一次試験の筆記はフラットな試験なので、実力勝負です。
学生や社会人が関係なく、試験の点数も平等です。
ある程度人数が絞られる試験なので、他の受験者よりも少しでも高い点数をとることを意識しましょう。
〇教養試験
範囲が広く、受験者の多くがおろそかにしがちな試験です。
SPI対策と公務員の教養試験対策をしておけば、たいていの試験はある程度の点数を取ることができるでしょう。
試験対策の時間確保が難しい方は効率よく点数を取る方法を、時間を確保しやすい方はここで一点でも多くもぎ取る気持ちでいきましょう。
とくに専門学校生は大学生と競うわけですから、念入りに試験対策しましょう。
〇専門試験(動物系)
専門試験は受験者の知識差により、ばらつきはありますが、点数差がつきにくいです。
また、各々の園によって問題の内容、難易度が異なります。
そのため、教養試験より範囲は狭いものの対策を取りにくい試験となります。
どうしても教養試験よりも専門試験の方が勉強しやすい気持ちになりますが(動物や生き物のことは喜々として学びたいでしょう?)、ただ試験対策にかけた時間以上に他の受験者に点数を引き離せるものではないと考えます。
専門試験は他の試験者よりも少し上、少しでも点数を稼ぐのであれば、教養試験を頑張りましょう。
倍率にもよりますが、二次試験の面接に進める人は数名~十数名です。
二次試験:面接
個々によって、求められるレベルが違うことを念頭にいれましょう。
学生、新卒だから甘めに見られるというのではなく、社会人、既卒だから厳しめに見られると思ってください。
最低限求められるレベルはあって、勤務年数などが長いほど求められるもの(社会人スキル、即戦力)が多いというわけです。
新卒の方はそうしたスキルがまだ少ないので、そうした部分を育てる必要がない分、社会人の方が有利となるかもしれません。
また、同等のレベルであるならば、長い期間働いてくれる方(若い方)を選びます。
まとめ
・専門学校や大学の新卒の方は筆記で高得点を取って突破を目標。面接では、伸びしろや自己アピールなど既卒とは違った角度で勝負。
・社会人、既卒の方はまずは筆記試験の突破を目標。面接では、今までの培ったスキル、実績で即戦力をアピール。
いかがだったでしょうか?
実際の試験は、試験内容もバラバラ、個々の状況もバラバラなので、一概に上記のことが当てはまるわけではないことを留意してください。
ただし、いずれの試験でも
・いろんなキャリア、経験を積んだ人と競うことになる
・広い受験層の中で自分が選ばれるためにどうすればよいか考える
この二点を忘れないようにしてください。